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池上げレポート
2011年05月03日 (火) 17:06 | 編集
薄い雲が広がり過ごし易い陽気となった魚沼。こういう穏やかな日は池上げには絶好の天気です。


これでもかと池上げ風景を詰め込みましたのでかなりの長文。どうぞ余暇の合間にお読み下さいね。


さて、錦鯉の鱗を飛ばさぬよう爪はぎりぎりまで念入りにカット済み。準備にぬかりはありませんが、


意外とこういう事が養鯉業界に女性愛好家や生産者が少ない理由なんじゃないかと思いました。


頻繁に錦鯉に触れようと思ったら、お洒落なデコデコのネイルなんてご法度だもんなぁ。



冬の間、池の底で雪の重量から鯉達を守ってきた鉄板。引き上げると形が一部変形していました。


越冬池の湧き水が出る辺りにこれを沈めておく事で、雪の下に居る鯉達の逃げ場になるんですね。


頑丈に出来ているのでこれが結構な重量。池の外へなんとか片付けると、いざ網引き開始!

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漁師さんが使うような長い引き網の両端を、池の縁に沿って少しゆっくり目に引いて行きます。


急ぐと網の底が浮いて鯉が逃げてしまい、かえって二度手間になるんです。この塩梅が難しい。

_MG_48290007.jpg

ぐるっと回ってきた段階。ここでも急がず慌てず、丁寧に引いて行きます。

_MG_48340006.jpg

網引きの最終段階。こうなると錦鯉の姿も見えるので思わずいそいそと作業したくなりますが、


ここでもじっと我慢。父親曰く、ここが一番網引きで失敗しやすい「魔のポイント」なんだとか。


鯉達に刺激を与えると彼等は簡単に外へ跳ね出してしまうので、とにかく慎重に作業を進めます。

_MG_48370005.jpg

周りに支柱を立てた段階。ここまでくればもう鯉も逃げられませんので、気分的には一段落。


後は網の中の鯉達を吹流しなどを使い丁寧に一匹ずつ移動用の水槽に積み込んでいくのですが、


一度で全ての鯉が入るなんて事はまず無いので、完全な池上げの場合これを何度か繰り返します。

_MG_48410004.jpg

後はたたきの中に移動させるだけですが、ある意味ではここが一番危険な場所とも言えます。


もしうっかりコンクリートの地面に落とそうものなら…何年手塩に掛けた鯉だろうが一発アウト。


目立つ位置の鱗がたった一枚飛んだだけでも観賞用である錦鯉の価値は著しく下がるのですから。


炎天下を動き回るタフさと、赤子を扱うような繊細さ。養鯉ってこの両面が求められる仕事なんです。

_MG_48450003.jpg

こちらは越冬池で冬を越した浅黄(アサギ)という品種の錦鯉。当然冬の間は何も食べていないので


どんなに痩せているかと思えば、肉付きなんてこれが全然落ちてないんですから。不思議なんですよ。


色艶も室内生簀で越冬させた鯉となんら遜色無し。むしろ泥池越冬の鯉の方が良い様な気も…??


野生の鯉はこういう暮らしをしていた訳ですから、鯉本来の生命力が引き出されるんでしょうか。


「白河の清きに魚も住みかねて…」なんて狂歌がかつて江戸の街ではもてはやされたそうですが、


現代の錦鯉にしても、程々に泥にまみれた生活の方が元来の性にあっているのかもしれませんね。

_MG_48780001.jpg

鯉が入りたたきにも活気が出てきました。ちなみに浮いているのは吐き出された泥ですよ。


こうしてしばらく落ち着かせた後、水を入れ替えてから薬浴をして、ようやく作業終了となります。

_MG_49070001.jpg

かなり長くなってしまいましたが、以上が池上げと言う仕事の大まかな流れとなります。


秋の本格的な池上げ時期になるとこれを毎日繰り返しますから、結構な作業量になるんですよ。


今回空にした池や他の野池では、今後新たに錦鯉を放すための作業を進めて行く事になります。


ひとつの作業が終われば、また次の作業が始まる。シーズンはこうして進んでいくのです。


こうなると息着く暇も無いという感覚ですが、明日は友人の結婚式参加のために丸一日お休み。


せっかくの貴重な一日。古い仲間達と思いきりゴールデンな感じに過ごそうと思います。では!

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コメント
この記事へのコメント
こんばんは
鯉の移動作業、大変な作業ですね!鯉を移動するのは、繊細で大変な気配りが入り等、プロの凄さを感じました。
2011/05/03(火) 23:49:57 | URL | 86 #-[編集]
Re: こんばんは
86さん

今回は大半が小型の錦鯉でしたから比較的楽でしたが、
これが大きな親鯉や立て鯉になるとやはり大変ですね。
本気で暴れるとかなりの力になりますから。
今後はそういう鯉も扱うので、気苦労が増えそうです。
2011/05/04(水) 12:33:51 | URL | ベン   #-[編集]
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